supplod さんの「 やくならマグカップも 」の感想

83点 やくならマグカップも

焼き物が名産の多治見市の振興アニメとしてすばらしい出来だった

2021/11/23-24

後半の実写声優パートはほぼ見てない

4話で主人公の挫折展開を持ってきててビビった。しかもそれが、単なる挫折ではなくて、一定の成功を収めた上での「それでもまだ自分は先輩には届かない」という両義性を含んだ敗北で素晴らしいと思った。正直、ルックがB級アニメなのでそんなに期待していなかったが、脚本が予想以上に良い。

5話は電車での旅回で背景美術が最高だった。というか毎話美術も優れているし、2話の多治見の町中にある焼き物・陶器を紹介するくだりでは、風景美術それ自体が作品の主題=焼き物を含んでいることが実際的に表現されていて、風景厨としては垂涎ものだった。

キャラは今のところ、主人公の幼馴染の趣味が古い子がいちばん好き。

15分アニメだとサクサク見易い

1期最終話の頑張って作った座布団を父親に使ってもらうシーン、めっちゃ衝撃的だけどすごく良かった。ギャグとして受け取っていいのか、可哀想だと泣けばいいのか、それとも良かったねと感動すればいいのか……鮭茶漬け茶碗のときと同様に、今回もわかり易く一辺倒にジャンル分けすることができない両義的な展開をぶっこんできて、ほんとこのアニメすげえなと思った。あと「座布団のかけら」って概念じたいが不思議で良い。

2024-11-30 20:02:29