lucky さんの「 魔法つかいプリキュア!! ~MIRAI DAYS~ 」の感想

79点 魔法つかいプリキュア!! ~MIRAI DAYS~

ニチアサのレギュラーシリーズではできないことをやろうという意識ははっきり伝わってきたが、良し悪しはある。
ストーリーは、ニチアサでは比較的一話完結要素・日常重視の要素が強いのに対して、MIRAI DAYSではシリーズを通した謎とか神秘的な設定の要素が強かった。特に序盤はその傾向が強くて、意味深なばかりでこれといった進展のないセリフ・シーンが多い。結果として、期待していた“プリキュアらしさ”を味わえなかった。中盤ではけっこう“プリキュアらしい”展開(当たり前の日常を楽しんでる時間)が多くて良かったけど。
アクションシーンの作画は、ニチアサではわりと手数の多さや流麗さが際立っているのに対して、MIRAI DAYSではキレとか迫力を強調した仕上がり(スタジオディーンが入ってることとか関係あるのかな?)。新感覚でけっこう面白かったけど、もっとテクニカルな連撃をたくさん堪能したかった気持ちはある。とはいえ、終盤の決戦では手数も流麗さもキレも迫力も全部乗せのいい戦いが見られた。
作画全般の出来は、回によってかなりムラがあった。上手い下手というよりかは、作品を制作するキャパがなかったようにしか思えない。通年作り続けるアニメを何本も持ってる東映アニメーションには同時並行で深夜アニメ1クール作るのは難しいのか?

作品のテーマとしては、『変わっていくことを恐れずに、老いも成長も転生もポジティブに受け入れて明日に向かっていこう』というところでよくまとまっていたように思う。昔まほプリを見ていた自分のような人間は、過去のまほプリをもとに身勝手な期待をして『ここらへんは期待ほどではなかった』とか言ってしまうものだが、そんな期待に対して迎合しすぎずに新しいことをやれている作品でもあると思う。これからもまた出会うことがあったら、新しいことをやり続けている作品であるといいなと思う。

2025-08-15 02:24:49