lucky さんの「 LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 」の感想 76点 LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 同じキャラでも制作者によって解釈にすごく幅があるのはルパンシリーズの特長のひとつではあるんだけど、自分的に好みじゃない解釈と出会うとやっぱりう~~~んとなる。 本作の解釈では、ルパンも次元もけっこう友情重視・人命尊重・戦争反対の色がはっきりしていて、裏稼業の人間特有のドライさがやや薄い。そういうルパンや次元が絶対にナシかというとそうでもないんだけど、あまり好きなほうの解釈ではない。 あと、クライマックスで次元が『ロマン』という言葉を口にするのがセリフとして下手だったと思う。思うに、一流の人間が合理性を突き詰めすぎて一周回って不合理になっているように見えるとき、一流ではない人間が一流の人間を無理やり評して言う言葉こそが『ロマン』であって、自分から「ロマンを求めてこういう行動をとっています」とか言っちゃうような人間には『ロマン』の欠片もない、まがいものにすぎない(異論は認めない)。次元は自分の口で『ロマン』と言った時点で『ロマン』が消えてダサオヤジになっていた。 その点、ヤエル奥崎は自分で『ロマン』がどうこうとか言うわけではなく、黙々と自分だけの合理性に殉じていたので好感が持てる。次元はヤエル奥崎の左腕を奪ったことで「ガンマンとしての奴は死んだ」と言い放ったけど、ヤエル奥崎は死んでないでしょ。彼は他人が理解しなくても自分一人で合理性と向き合っていける男だから、次元の理解の外にいるのは必然。また彼の活躍が見たい。 Tweet 2025-08-04 23:11:01
76点 LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標
同じキャラでも制作者によって解釈にすごく幅があるのはルパンシリーズの特長のひとつではあるんだけど、自分的に好みじゃない解釈と出会うとやっぱりう~~~んとなる。
Tweet本作の解釈では、ルパンも次元もけっこう友情重視・人命尊重・戦争反対の色がはっきりしていて、裏稼業の人間特有のドライさがやや薄い。そういうルパンや次元が絶対にナシかというとそうでもないんだけど、あまり好きなほうの解釈ではない。
あと、クライマックスで次元が『ロマン』という言葉を口にするのがセリフとして下手だったと思う。思うに、一流の人間が合理性を突き詰めすぎて一周回って不合理になっているように見えるとき、一流ではない人間が一流の人間を無理やり評して言う言葉こそが『ロマン』であって、自分から「ロマンを求めてこういう行動をとっています」とか言っちゃうような人間には『ロマン』の欠片もない、まがいものにすぎない(異論は認めない)。次元は自分の口で『ロマン』と言った時点で『ロマン』が消えてダサオヤジになっていた。
その点、ヤエル奥崎は自分で『ロマン』がどうこうとか言うわけではなく、黙々と自分だけの合理性に殉じていたので好感が持てる。次元はヤエル奥崎の左腕を奪ったことで「ガンマンとしての奴は死んだ」と言い放ったけど、ヤエル奥崎は死んでないでしょ。彼は他人が理解しなくても自分一人で合理性と向き合っていける男だから、次元の理解の外にいるのは必然。また彼の活躍が見たい。
2025-08-04 23:11:01