supplod さんの「 荒ぶる季節の乙女どもよ。 」の感想 87点 荒ぶる季節の乙女どもよ。 「性」の話題・下ネタにどこまでも真剣に向き合っては翻弄されてもがく女子高生たちを描いた、岡田麿里成分100%の青春群像ラブコメ。第1話の例のシーンで『TRAIN TRAIN』を流すのは天才の采配と言わざるをえない。終盤の△関係の落とし所はマリーのヘテロ幼馴染原理主義がさらに掘り下げられたものだと受け取ってよいものか……。 ヘテロ恋愛至上主義が根強いマリー作品において、(明示的に)同性愛者のキャラが登場したのは確実に1つの進歩ではある。(まだまだ差別的なのは言うまでもない。)この同性愛といい、終盤の、あたかも恋愛(ロマンティック・ラブ)と性愛(セクシュアル・ラブ)を峻別するかのような展開といい、地味にリベラルの萌芽は見て取れるため、単に「純度100%のマリー作品」というだけではない変化の兆しも感じるのだが、保守主義の権化たるマリー作品でこれらを過分に評価するのも危ういので判断を保留したい。 Tweet 2022-07-23 19:42:16
87点 荒ぶる季節の乙女どもよ。
「性」の話題・下ネタにどこまでも真剣に向き合っては翻弄されてもがく女子高生たちを描いた、岡田麿里成分100%の青春群像ラブコメ。第1話の例のシーンで『TRAIN TRAIN』を流すのは天才の采配と言わざるをえない。終盤の△関係の落とし所はマリーのヘテロ幼馴染原理主義がさらに掘り下げられたものだと受け取ってよいものか……。
ヘテロ恋愛至上主義が根強いマリー作品において、(明示的に)同性愛者のキャラが登場したのは確実に1つの進歩ではある。(まだまだ差別的なのは言うまでもない。)この同性愛といい、終盤の、あたかも恋愛(ロマンティック・ラブ)と性愛(セクシュアル・ラブ)を峻別するかのような展開といい、地味にリベラルの萌芽は見て取れるため、単に「純度100%のマリー作品」というだけではない変化の兆しも感じるのだが、保守主義の権化たるマリー作品でこれらを過分に評価するのも危ういので判断を保留したい。
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