supplod さんの「 この素晴らしい世界に祝福を!3 」の感想

79点 この素晴らしい世界に祝福を!3

歳を取るごとに良さが染みてくるのがこのすば  ダクネス好きなので嬉しかったが、最近どんどんアクアの魅力の虜になってきている

24/9/1(日)
このすばだけはどうしてもニコ動で観たかったので、春クールが終わってもラスト2話を観ずにここまで待っていた。
久しぶりにみると「このすば」面白すぎて、途中で1期1話から観返してしまうくらいには良かった。(劇場版と外伝は未見)
アクアの「女神」らしからぬところ、「ヒロイン」らしからぬところ、今見るとことごとくフェミニズム的に評価が高くて、こんなに素晴らしいキャラだったんだなぁと感動している。2期でカズマの股間をみて「……フッ」と嘲笑するシーンで完全に惚れてしまった。世間や周囲からかくあるべきと求められる規範なんか知ったこっちゃなく、自由に自分の欲望と快楽に忠実にやりたいことをマイペースにやっているアクアが本当に好き。救われる。(男主人公のカズマと恋仲になる「メインヒロイン」=「正妻」がめぐみんでありアクアではない、というのも、むしろ歓迎したい。カズマと初々しい恋愛関係を結ぶのではなく、もっと日常じみた、互いの弱さも面倒さも共有し合ったかけがえのない旅の仲間だからこそアクアが最高なんだ。逆にいえばめぐみんは正直あんまり好みではない……優秀な「かわいいヒロイン」過ぎて。)
それでいうと、ダクネスもマゾヒズムというセクシュアリティの文脈でクィアに評価できるかもしれない。自分の欲望・快楽に忠実で、自分が客体として消費されるのではなく、そのこと自体も含めて消費する主体となろうとする究極のスタンス。流石に終盤はテンプレの「花嫁救出」プロットでやや白けたが……。
むろん、9話のゲイフォビアが露骨に表れた小噺や、11話の公権力(?)に反抗する「悪賢い」市民のパロディなどのように、性差別や同性愛差別、マイノリティ差別といったオタクの保守反動的な精神性をそのまま出す面が数多くあることは否めないが、それでも、ラノベ原作アニメ・異世界モノアニメのなかでは「このすば」は圧倒的に楽しめる稀有な作品であることは間違いない。4期も楽しみにしています。

そうそう、今期もオープニング/エンディングの映像&曲ともに素晴らしかった。このすばの曲はほんとハズレがない。全部好き。
どのオープニングも10年代~の王道アニソンとしてめちゃくちゃ質が高くノれるし、エンディング曲なんか久しぶりに聴くとマジで懐かしさとあたたかさで泣けてしまった。

2024-09-01 20:58:21