supplod さんの「 ホリミヤ -piece- 」の感想

68点 ホリミヤ -piece-

ものすごく上質な虚無=青春がみれる。1期で本筋の恋愛話に注力したぶん、2期はマジでしょうもない日常コント回を中心に構成されていて、こっちのほうが好き……だと思えていた日もありました

相変わらずのヘテロ中心主義というか、ホモフォビアがしょちゅう押し出されるところはキツイ。女子同士の関係はエモく描かれるものの、男子同士の関係はコメディとして戯画化/ネタ化されがち。井浦くんのことが好きなあの中3男子をどうするのか気になるが、あまり期待は持てない。

13話(最終回)みた
エモシリアス風なBパート(宮村と堀さんが出会わないif→現状賛歌)に、じぶんが『ホリミヤ』を根本的に好きになれない理由が詰まっていた。思想的に合わない。簡潔にいえば、ストーリーよりキャラクター主義のところ。どのキャラクターも読者に人気が出る(好感が持てる)ように設計されているかんじなのが苦手。作中でキャラ同士が馴れ合うばかりでなく、それによって作品と視聴者もまた馴れ合いの構造に置かれる類のコンテンツ。漫画/アニメなんて娯楽なんだから馴れ合って何が悪い!という向きもあるだろうけれど、少なくとも自分の「娯楽」の好みからは大きく外れる。


なので、2期の前半はコント集としてわりと楽しく観れていたが、とはいえ不満というか苦手要素も無視できなくなってきて、最終的には1期とあんまり変わらないくらいの評価に落ち着いた。

岡田麿里オタクとして、こういう系統が「青春アニメ」の代名詞になってしまうことには断固として反抗していかなければならない。いわばホリミヤは自分にとって(仮想-)《敵》なのだ。
ついでにいえば、美麗な映像で現代における青春やらエモやらのイメージを大衆に流布するCloverWorksにこそ、警戒心を抱かなければいけない。Cloverには『空青』や『ワンエグ』という大好きな作品(岡田麿里と野島伸司!)を人質に取られているため、厳しい戦いになるとは思うが……

最終話Cパートのショートカット堀さんがとても良かったので1点おまけ

2023-10-07 13:48:50